2009年10月4日日曜日

【10月04日】 期待に胸膨らまして襲われる


● ここで見張っていた


 期待に胸膨らまして、木戸を開けて緑地に出る。
 なんともない。
 なんで、これでは面白くない。
 がっかりしなから数歩進んだ。
 バシーン。
 来た。
 帽子の上から頭を叩かれた。
 おお、いるいる。



 行く手をさえぎるように、目の前の木にとまり、クチバシをあけて威嚇する。
 今日は攻撃してくる。
 ということは。
 回りをみたが、どこにもヒヨコなどいない。
 とすると、ただ襲うことに快感を覚えているのか。
 人間と違って余計な感情行動をしないはずだから、そういうことはないだろう。

 性格の悪さか、こちらはこれが楽しい。
 病みつきになる。
 ちょっとした危険に身をさらす。
 前か、横か、それとも後ろか。
 今日は2羽である。
 
 にらみ合った。
 スーと飛んでいった。
 我が家の屋根の上にある、このタウンハウス棟のテレビアンテナに止まった。
 ここから、わが動静を探っていたのか。
 なるほど。
 CIA か FBI か。

 私もえらくなったものである。
 鳥に「お出迎え」を受けるほどなのだ。
 鳥語はわからないが、きっと「キーキー」というのは、
 「今日は、ご機嫌いかがですか
という意味だろう。
 頭を叩かれるのはちょっとせつないが、肩をたたかれたときは、
 「今日も、頑張ってください
と言っているのだろうと思う。
 まあ、よくできた鳥だと勝手に解釈しても悪くはあるまい。
 世に「ドリトル先生」はいないのだから。
 まじめなジョーダンだが。



 ヒヨコだが、見えない。
 巣のなかに引っ込んでいるのだろう。
 ヒヨコの写真は十分撮った。
 やはりそれよりなりより、親鳥の襲撃が楽しみだ。
 これは遊べる。



[◇ Mokuji ◇]



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